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zoom RSS おとボク2・各話タイトルの考察

<<   作成日時 : 2010/08/17 17:09   >>

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 お盆休み中でなんとなく手が空いたので。(ネタバレ)

 というワケで、考えてみました。




 モナ・リザはご機嫌ななめ
 Mona Lisa is in a bad mood.
 第一話タイトル。ここでいうモナ・リザはもちろん千早のこと。
 ゲーム内でも、下級生が千早の事をモナ・リザのようだと評しています。
 モナ・リザは、モデルの素性、肖像画の発注、制作時間、画家が作品を保有していた期間等、多くの謎に包まれている作品。一時期は実在の人物ではないとまでいわれ、その謎めいた素性と千早の存在をかけているものと思われます。千早という女性は居ないのですから。
 今現在、絵のモデルは、フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻・リーザ・ゲラルディーニの肖像だといわれています。絵画の解説を調べると分かりますが、この肖像画を発注した経緯と千早の状況が似寄ることも面白い関係性。


 赤頭巾ちゃんの憂鬱
 Melancholy of little red riding hood.
 第二話タイトル。シナリオ開始時に薫子の独白が入るように、赤頭巾ちゃんは薫子に当て嵌まります。
 自らの境遇を赤頭巾の話を絡めている通り、自分らしい自分と自分らしくない自分の間で揺れている薫子の心境を表しています。
 薫子が赤頭巾の元ネタ(ペロー童話より以前の内容)を知っていることが驚き。ちっちゃいころにこの話を聞いた、と薫子は言っているけれど、教えたのは果たして誰か? 玄蔵さんなのだろうか……。


 眠り姫オーヴァー・ドライブ
 Sleeping beauties into overdrive
 第三話タイトル。タイトルだけ聞くと「なんのこっちゃ?」と思うかもしれない。ここは、冒頭のケイリの言葉通り「眠り姫さん、早く起きて!」と考えるのが正しいかと。
 色々と消極的だった千早がエルダーとして頑張っていくという解と、第四話と共に優雨の事を指すという解、さらには今まで出番が少なかったサブヒロインが物語りに登場するという意味を込めた解でもありそう。
 シナリオ的には、ケイリと共に行動する選択肢を選んだ時の、ケイリと優雨との会話が正にそんな感じ。
 正しい意味でのoverdrive(酷使する、急ぐ)でも、乙女達が(色んな意味で)感情を暴走させる、という意味合いでは正しくあるのですが。


 愛しきあなたに贈る歌
 Farewell song
 第四話タイトル。一般的には「別れの歌」と直訳されるFarewell songという言葉。タイトルもそれに倣っているのですが、シナリオ的には、優雨へと贈る初音の愛の歌、同時に、千歳が千早に贈る愛の歌、というものになっています。
 また逆に、千早が千歳へ贈る愛の歌、ということにも引っ掛けているのだと思います。
 同タイトルの歌はかなりの数があるので、もしかすると直接的な元ネタがあるのかもしれません。


 PSP版 間奏曲
 夏のひととき
 Bright summer days
 PSP版で追加された夏休みの日常。輝かしい素敵な思いで、なんて直訳かもしれませんが。
 ふと前作を思い出すと、白い夏と言い変えたくなってしまいます。
 PC版ではグダグダだった薫子の夏休み編、淡雪&雅楽乃&史と行く夏祭り編、優雨&初音と行く避暑地(初音の両親の別荘)編、そしてケイリが遊びに来てプールに行ったり校舎の屋上に忍び込んで天体観測する編、の四本。
 どれもPC版を補足するような話の展開なので、二次創作でキャラ作りする必要がある時は必見です。
 ちなみに、ここでの話でルートが決定すると言う事ではないので、注意が必要。綿密なフラグ管理をしておかないと、あれ? と前後の状況で混乱するかも。


 白銀の花びら、黄金の雪
 Silver-worked flowers, or golden snows
 第五話タイトル。あまりにも直接的な、千早と淡雪(の髪色)を指すタイトル。面白いのが、Silver-worked flowersとされる千早の方。意味合い的には「銀の造花」となり、女装(作られた花、あるいは華)であることを示唆しています。私はエルダーを演じています、ということにも繋がります。
 対する淡雪の方が、豪奢であっても溶けていってしまう「黄金の雪」である辺り、永遠に枯れない造花との比較として皮肉が効いています。


 射干玉の夜の姫君
 Princesses of complete darkness
 第六話タイトル。「ぬばたま」とは黒い珠のことで、黒にかかる枕詞。香織理のことを指して夜の姫君となっています。もっとも、その他にも彼女の持つ「アダルト」なイメージから、「夜の生活」なんてことも関連しての夜の姫君なのかもしれませんが。
 作中で香織理が語るとおり、黒い珠は夜では目立たぬもの。見られたくないけど見抜いて欲しいと求める心情を指してのタイトルでもあります。
 また、英文タイトルのPrincesses of complete darknessですが、私的には「迷宮のプリンセス」と訳したいところですね。
 なお、実はこのタイトルには面白い裏話があります。(深読みかもしれませんが)
 射干玉とは檜扇の花の黒い実を指してそう呼ぶことがありますが(檜扇の漢名は射干という)、実は、そのままズバリ「射干」と書くアヤメ科の花(著莪とも書く)があるのです。
 その射干の花言葉は、「友人が多い」なんです。
 射干の姫の為に奔走する友人たち。思わずニヤリとさせられました。


 PSP版第六話
 占い師殿、ご用心
 Who is mastermind of the great fortuneteller?
 諸事情でお蔵入りになる香織理ルートの代りに、新規で用意された話。
 しかし、前後が大きく変わるわけではない為、PC版をやっていないと七話で首を傾げるかも?
 それは兎も角、新キャラの占い師さんを話の種にして進むのですが、香織理よりもケイリ寄りの話になってしまったのは、内容的に仕方の無いことでしょうか。その為、香織理は良いお姉さん役のままで最後まで行ってしまうことに。
 また、ケイリが関与しない場合、沙世子の話が中心になります。PC版での名シーンである千早の「脅し」も有ります。
 ちなみに、ここでの選択肢でルートが決まると思って間違いないです。
 タイトルの指している占い師は、新キャラの相澤星河さんではなくて、にわかに湧いた似非占い師さんたち。それにしてもケイリは思い切ったことをするなあ……。


 蒼き心の吸血姫
 Our green hearted vampires.
 第七話タイトル。ルートによってカーミラになるのは千早と薫子のどちらかになります。
 元ネタは勿論「吸血鬼カーミラ」。かの有名な「ドラキュラ」よりも先に書かれた作品で、ホラーよりも人間関係などに重きを置いた物語。
 物語は主人公ローラがカーミラに恋焦がれていく話とカーミラの正体を暴くことが主筋になっています。
 実はこのカーミラという吸血鬼、普通は相手の血を吸って直ぐに殺してしまうのですが、ある特定の相手に対しては恋をするようにゆっくりと迫りながら徐々に相手の血を吸っていくという特徴があります。
 つまり、ローラがカーミラに惹かれるように、カーミラもローラに惹かれていくのですよ。
 英文的には、「あれっ?」と思わせる書き方。Ourはなんなの? って感じですが、エルダーたる2人のどちらかが吸血姫を演じるならば、生徒達は当然「私たちのお姉さまが」となるわけなので、間違いではないような。
 私的な意訳は「憂鬱な吸血姫」。green heart=蒼き心=青い心=blue heart=憂鬱、です。無理矢理ですがね。
 シナリオの内容的に合わなく感じるのは最後に千歳が出てくるからですが、吸血鬼=Apparitionと考えると、本当に憂鬱なのは幽霊の千歳なわけでして。


 聖夜に祈りを、聖者には安らぎを
 Plans to prosper you,
 Plans to give you hope and a future.

 第八話タイトル。千歳さんサヨナラのお話。勿論ここでの聖者は千歳さんでしょう。
 ここでは難しく考えることは無いですね。
 あなたの未来に幸あれ、ですから。


 親指姫に口吻をしないで
 Do not disturb.
 元ネタは親指姫。詳しい内容は省きますが、親指姫は、子供の居ない女が魔女から買った花の種を植え、生えて来た花の蕾に口付けをすることで生まれてきます。
 Do not disturb.はタイトルのルビとしても振ってあります。ここで言う「起こさないで!」というのは、史ルートでは千早に対する恋心が当て嵌まるでしょう。お姫様になってはいけない、千早は仕えるべき相手だから……という感じです。
 香織理ルートの場合では、既に香織理は親指姫として生まれてしまっています。母親は子供の居なかった女性、父親は親指姫を助けたツバメ、千早は花の妖精の王子様でしょうか。


 甘くて小さな指
 Sweet little digit.
 史ルートのラスト。直訳ですね。説明のしようがないというか。
 ちなみに、私的な意訳だと「幼い頃の約束」となったりします。
 

 逆上がりのネメシス
 Mirage of mind.
 香織理ルートのラスト。ネメシスとはギリシア神話に登場する女神で、神の憤りと罰が擬人化したもの。転じて、神罰の執行者や復讐者という意味合いを持ちます。ちなみに、夜が擬人化したニュクスという女神の娘で、第六話で夜の姫君とされている香織理とネメシスが掛けられています。
 逆上がりというのは冒頭の香織理の独白にも掛けられているが、復讐が逆に転じれば愛情になるわけで。
 英文でのタイトルも、Mirage=蜃気楼・幻=理解できない他人の心、という直接的な意味があります。
 

 天の妙高より亡き聖母の説く
 A promised land.
 ケイリルート。なんとも難しい字をあててます。
 妙高というのは高い山の意。ですから、天の妙高というのはそのままズバリ天国として問題は無いです。
 シナリオ的には、母親の遺言に従って生きるケイリのことをそのまま指しているわけですが、英文でのタイトルが「約束の地」となっているのが面白いところ。
 此処が約束の地なのか、それとも母の言に従うことで約束の地へ行けるのか。ケイリ的には、千早と結ばれた聖應の地こそが約束の地とも取れるわけですが……。実際のところは、次の話でケイリが言うように、「約束を果たす為の地」なんですが。
 ちなみに、用語事典にも載せましたが、「月が綺麗ですよ」というケイリの台詞は「愛してます」の意味なんですよね。太宰のエピソードを知っているケイリがこのネタを知らないとも思えませんし、隠喩として考えると面白いです。


 月は無慈悲な夜の媛星
 Girls are moon child.
 ケイリルートのラスト。冒頭の独白で分かるとおり、半分は塞の話だといえます。
 星の女王と千早が説明しているとおり、普通に考えれば月はケイリなのですが……無慈悲ってなんだろうと考えさせられるタイトル。
 ケイリの言を借りるなら、月=占星術と考えて、道を指し示すけれどそれ以上のことはしない、言い換えれば無慈悲であるという意味合いになるのかな、と。
 英文タイトルはそのままですね。どちらにしても、解釈が難しいタイトルです。
 勿論、タイトルの元ネタは『月は無慈悲な夜の女王』ですが……ノーフリーランチ定理を彷彿とさせるシナリオ展開かな、と思うのは穿ち過ぎですかね?


 吹き募る風の季節を
 Blowing in the wind.
 吹き募る、とは風が徐々に強くなっていくこと。
 Blowing in the wind.も、そのままズバリ風に吹かれてですので、こちらも特に捻っているわけではありません。
 季節の変わり目であるということ、隠喩としては淡雪と雅楽乃の関係が変わっていくことを示唆しています。そして勿論のこと、千早との関係が変わっていくという意味でもあります。


 雪の流水階段
 Melt in your arms.
 淡雪ルートのラスト。流水階段(カスケイド)というのは、小さな滝が連なっているようなもののこと。そこから転じて、連続していること、派生することなどを指します。
 雪は勿論淡雪のこと。つまり、淡雪の心が徐々に(千早に対して)溶けていくことを指しています。溶けるは解けるに通じ、淡雪が抱える問題が解決することにも引っ掛けています。
 英文タイトルはもっと直接的ですね。


 早春乞歌
 A season to wait for spring.
 雅楽乃ルートのラスト。春を乞う歌というのは、新しい始まりのことを指すわけで、雅楽乃を取り巻く環境そのもののことになっています。もっと直接的に、早春=作中での季節、乞歌=恋歌に通じ、さらに歌=雅楽乃の「うた」に掛けているわけです。
 言ってしまえば、千早に恋する雅楽乃の歌、というそのままの意味。
 英文タイトルも、そのままズバリ、春を待つ(恋の実りを待つ)です。


 髪長姫の箱庭
 Rapunzel alone in the kitchen garden.
 薫子ルート。冒頭の独白にあるとおり、髪長姫は薫子のこと。乙女らしくあるために髪を伸ばすよう父に言われたという設定がある薫子ですが、それだけでは駄目なんです。
 現状を変えたいけれど一人ぼっちで何も出来ない、作中の薫子の立場がそのままタイトルになっています。もっとも、囚われのお姫様という立場だけでなく、父親と和解したくても出来ない、薫子の心境も表しているのですが。
 英文タイトルではもっと直接的に、一人遊びのラプンツェル、です。空回り気味の薫子を表していると考えれば、こちらの方がしっくりするかも。


 移りゆく花のように
 Spring is here again.
 薫子ルートのラスト。タイトルそのまま、英文でも特に意味は変わりません。
 一年経ったという意味でもあり、再度あなたに恋をした、でも構いません。
 雰囲気的に合うのは、ここから始まる、という意味でしょうか。


 初音・優雨ルート
 薄曇りの長い午後
 Afternoon traveler
 PSP版追加シナリオとなる、第九話。初音が居なくて憂鬱な日々、といった感じのタイトルです。
 初音が寮内にあって太陽のような存在というのは、千早に限らず皆が思っていることなんでしょう。
 のほほんとした御門邸でのやりとりや、優雨の絵画の腕前など、ちょっとしたネタが多いです。
 話的には、最後のシナリオに向けての一息吐く場面なので、盛り上がりに欠けるのは仕方のないところでもありますが。


 いつか春になる日まで
 A better tomorrow
 初音ルートのラスト。よりよい明日へ向けての第一歩、といった意味合いのお話。タイトル、英文ともにそれほどの差異はありません。
 初音のいろいろな側面が明らかになるお話。黒かったり策略家だったり、やっぱり天然だったりします。五月からって早すぎでしょう……。
 晴れて恋人同士としてお付き合いするためには、春を待たなければいけないっていうのも引っかけているタイトルではありますが、それにしても沙世子さんが可愛そう可哀想な感じです。
 初音も千早も真面目な人間なんですが、掛け合わされると随分とおおらかになるようで。沙世子さんの明日はどっちだ?


 嘘つき天使に花束を
 Flowers for sincerity liar
 優雨ルートのラスト。こちらも、タイトルと英文に意味の違いはありません。
 優雨の母親が女優だったり、優雨の絵の才能がとんでもないものだったり、と一気に色々な情報がくるお話。しかし一番の問題は、千早をモデルにした絵が長く聖應に残るということでしょうか(笑)
 優雨の絵は写実的なものという説明がなされているので、見る人が見れば一発で分かるんじゃないかと思います。
 千早は優雨のことを娘のように思っているようですが、『自分の方が優雨が居ないことに我慢できない」みたいなことを云ってます。優雨が千早を、千早が優雨を、それぞれの本質をしっかり分かり合っているような、ある意味とっても幸せなエンディングではないかと。

 

 皆さんなりの解釈もあるでしょうが、そういうのが聞けたら良いなあなんて思ったり。

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
タイトル一覧の方もですが

Mona Lisa is in a bad mode.→Mona Lisa is in a bad mood.
Leon
2012/01/15 07:28
おとボク2・各話タイトルの考察 A-O-TAKEの隠し部屋/BIGLOBEウェブリブログ
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